歯の老化があなたをブスにする(その1)~歯を老化させずに「歯美人」のままで人生の後半戦に突入するためコツ~

最終更新日:2024年5月1日

いきなり強烈なタイトルで始まりましたが、年齢を重ねても清潔感があって美しい「美人」とその逆の「ブス」の違いって何でしょうか?見た目の好みは十人十色ですが「性格ブス」という言葉があるように「美人」と「ブス」の分かれ目は見た目だけの問題ではないようです。

 

特に顔の表情はその人の印象を大きく左右します。口角が上がって少しだけ白い歯が見える微笑みは誰もが持っている魅力をさらにアップしてくれます。

 

 

しかし、お手入れが行き届いていない歯や、たるんだ口元はブスの始まりです。

 

顔と同様に「歯美人」と「歯ブス」が存在します。「歯ブス」の原因は「歯の老化」が関係しています。

 

皆さんは「歯の老化」と聞いてどんなことを想像しますか?そもそも歯は老化するのでしょうか?

 

答えはイエス。私たちの体と同じように歯も老化します。さらに歯を支えている歯ぐきも老化します。

 

歯を老化させる原因と歯の老化現象に合わせた対処方法を知ることによっていつまでも透明感のある白い歯と美しい口元の「歯美人」を目指しましょう。

 

 

①加齢とともに象牙質は黄色くなります。

歯の一番外側にあるエナメル質は透明感があって白色ですが、象牙質はエナメル質に比べて黄色い色をしています。黄色い色をしている象牙質ですが、加齢とともにさらに黄色味が強くなってきます。

 

若い人の歯は白くて透明感がありますが、高齢者の歯が黄色いのは象牙質の色によるものです。

加齢によって象牙質が黄色味を増したときや自分の歯の色をより白く魅力的に見せたい場合は、歯そのものを白くする「ホワイトニング」が有効です。

 

ホワイトニングの効果は永遠ではありません。個人差がありますが半年~年ぐらい経過したら再度ホワイトニングをする(リタッチ)ことをお勧めします。

 

白髪染をして数週間すると生え際の白髪が目立ってくるので、生え際だけ染める(=リタッチ)のをイメージしてもらえるとわかりやすいでしょう。

 

加齢とともに象牙質は黄色味が強くなるので、若い人よりもある程度年齢を重ねた人にこそホワイトニングが必要かもしれません。

 

②エナメル質が薄くなると歯が黄ばんで見えます。

エナメル質が薄くなると、エナメル質の下にある象牙質が透けて見えるため歯が黄ばんで見えます。

 

若い人の歯のエナメル質は透明感と厚みがありますが、高齢になるほどエナメル質は薄くなります。歯が黄色く見えるのはエナメル質の厚さの違いが原因です。

 

エナメル質が薄くなる原因のひとつは酸性の飲み物や食べ物によって歯が溶けてしまうことです。

 

 

「酸蝕歯(さんしょくし)」といって炭酸飲料、スポーツドリンク、ビール、酢、レモンなどは歯を溶かしてしまうので、摂り過ぎ、飲みすぎには注意が必要です。

 

酸性の食品(ph5.5以下)を口にした場合は口の中を中性に戻す必要があります。唾液には口の中を中性に戻す作用があるので、ガムを咬んで唾液を出す、水を口に含んだりうがいをするのが有効です。(ただし、ガムの成分には注意が必要です。砂糖が入っているものはむし歯の原因になります)

 

ステイン(歯の色汚れ)や歯の色を気にして研磨剤入りの歯磨き粉で歯を磨きすぎて、気が付かないうちにエナメル質が薄くなり歯がもろくなることがあります。もろくなった歯の表面には細かい亀裂が入り、亀裂にステイン=色汚れが入り込み白く明るいはずの歯が暗く見えてしまいます。

 

研磨剤入りの歯磨き粉で削れた歯は自然に元に戻ることはありません。歯磨き粉の量や使う頻度に気を付けながら使いましょう。

 

また、もろくなった歯は欠けやすくなります。

 

「硬い物を食べていたら歯が欠けた」という経験をしたことがある方もいるかもしれません。前歯の歯の先端が欠けると歯がギザギザになり老けて見えます。

 

欠けた歯を放っておくと、さらに歯がかけてしみたり痛くなることがあります。症状が出ると治療期間が長くなり、治療費も高額になります。かかりつけ歯科医院で早めに欠けた部分の補修をしてもらいましょう。

 

自分の見た目に関心がなくなると老化の速度が速まるそうです。服装や髪型には気を付けているのに「口元が残念」とならないように鏡を見た時は口元のチェックもお忘れなく!

 

コラムニスト:大澤優子
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株式会社ケロル 代表取締役
歯科医師

八戸市出身。岩手医科大学歯学部卒業後10年の勤務医生活を経験し、その後大澤歯科医院副院長となり現在に至る。

医院とスタッフのマネジメント、子育てで悩んでいた40代で個性心理學と出会い、個性心理學認定講師として一部上場企業、歯科デーラー、小児科医院などでの講演を多数行っている。

青森市大澤歯科医院「ママさん歯科医師Dr. YUKO」のブログで女性歯科医師としての目線で、日々の診療、働く女性として、子育てのことなどを発信中。

●青森市大澤歯科医院「ママさん歯科医師Dr. YUKO」のブログ
https://ameblo.jp/dr-yuko0610/

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執筆者
池上文尋

池上文尋

北里大学獣医学部 動物資源科学科卒 
大学時代、現在、人に使われている生殖医療の基本技術を学ぶ。
卒業後、外資系製薬企業に所属し、12年間、製薬企業のマーケティングスタッフとして勤務する。(ノバルティス・メルクセローノ・ファイザー)

特にセローノでは不妊治療に使うホルモン剤を中心に扱っていたので、不妊治療に関わる先生方と深く関わることになった。

2000年7月に株式会社メディエンスを設立、日本全国の産婦人科クリニックや病院の広報やブランディングをサポートする事業を開始。また、製薬企業向けのポータルサイトを制作、製薬企業のスタッフ教育に関わる。

不妊治療に造詣が深く、妊娠力向上委員会、胚培養士ドットコム、日刊妊娠塾という不妊治療関係のネットメディアを運営している。また、不妊治療関係の企業へのコンテンツ提供を行っている。

2002年より、オールアバウトの不妊治療ガイドとして16年間執筆・編集に従事。その他にも不妊に関する多くの著書、映画、調査などのアドバイザーとして関わる。

不妊治療の取材で訪れたクリニックや病院、関係施設は300を超え、日本で最も不妊関係の取材を行っている一人である。現在もその姿勢は変わらない。

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