ヒト・コト(人事)日記⑪~「新人歓迎会」という名のただの飲み会?~

最終更新日:2022年5月9日

新年度が始まりました。

コロナ感染が始まって3回目の4月。

すっかりコロナ感染防止の生活に慣れてきて、それが日常になってきたようにも思います。

例えば私の場合、

 ✅ コンサルティングや研修は、リモートが当たり前

   (毎月10ヶ所ぐらいに訪問していたのが、今や1,2ヶ所程度)

 ✅ ホントに必要な外食だけしかしなくなった

   (外食は3ヶ月に1回程度)

 ✅ 人と会うにも、大切な理由があってこそ

   (初めての案件はまずリモートからで、話が進んできたら対面)

などなどです。

 

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今月、龍谷大学心理学部(2023年開設予定)の教授:水口氏が「上司と部下の世代間ギャップ」に関する調査を公開しました。

その調査で、部下が上司に対して感じる具体的なギャップの1つに「親睦会や飲み会の必要性」が挙げられていて、同教授の考察では、「仕事とプライベートの境目が曖昧な上司への違和感を持っているのではないか」とありました。

 

3月、4月と言えば、送別会や新人歓迎会が盛んに行われる時期でした。しかし、コロナ感染が始まって3回目の3月、4月。

今年入職して新人さんは、新人歓迎会はもう期待もしていないですし、職場での飲み会はないものだと思っているのではないでしょうか。

 

 

先日、ある病院でのコンサルティングで、人事課長との会話でこんな話題になりました。

人事課長の知人が、新人さんに・・・

  「○日に○○さん(新人さん)の新人歓迎会するから、18時から空けておいてね」

と言ったところ、新人さんは・・・

  「必ず参加でしょうか。もうしそうでしたら、時間外(手当)付きますか?」

こういうことは最近よくあるよとその知人も知ってはいましたが、本当にあるんだ・・・と

驚いたということでした。

 

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自分が新人歓迎会をしてもらったときのこと、後輩が入ってきて新人歓迎会をしたときのこと、それぞれ振り返ってみました。

 

自分が新人歓迎会をしてもらったときの本音は、

 ✅ とにかく緊張

 ✅ いっぱい美味しそうなのがあるけれど、食べていいものか・・・

 ✅ 上司や先輩にお酌しないといけないものか・・・

 ✅ 会話が続かない・・・(上手に会話を続けられない)

など、歓迎されているとはいえ、全然くつろげるものではなかったです。

 

後輩が入ってきて新人歓迎会をしたときの本音は、 

 ✅ 「新人歓迎会」という名のただの飲み会だよな

 ✅ 新人さんがいるいないに関わらず、いつもどおり騒いでいる先輩同僚たち

 ✅ 「新人歓迎会」という名の、当時はアフターコミュニケーションの場

だったように思います。

 

となると、

 ✅ 新人さんを歓迎することを目的としつつ、ただ単なる飲み会に過ぎなかった

 ✅ 飲み会で歓迎するのではなく、職場で本来の歓迎をすべき…

   (例えば、きちんと仕事を教える、気にかけてあげる、相談にのってあげるなど、職場で新人さんが早く慣れるようにサポートする)

というのが私の結論です。

 

 

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コロナ感染が続き、私たちの日常生活は多くの点で変化しました。

世代間ギャップはどの時代にもあるとはいえ、私たちの常識は、世代が違うと常識ではないですし、新たな常識を受け入れる、慣れるほうがスマートな感じがしてきました。

 

このこと、皆さんはどう考えられますか?

 

 

■執筆:下田静香株式会社エイトドア代表取締役、セラピストリーダーズアカデミー編集長

法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科修了(経営学修士MBA)。医療、介護、保育、障がい者施設の人事制度構築、人材育成・組織運営等研修等や講演、執筆等で活動。

 

全国の病院、福祉施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ800件を超える。回復期リハビリテーション病棟協会、東京都社会福祉協議会、神奈川県社会福祉協議会、香川県看護協会、長野県看護協会、八戸市消防本部他団体他で研修講師を務める。

 

著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)他。現在、「デーリー東北紙『私見創見』」にコラム執筆中。

 

 

 

 

 

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執筆者
下田 静香

下田 静香

代表取締役社長

経営学修士(MBA)
法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科卒

青森県八戸市鮫町出身。1969年生まれ。
青森県立八戸北高校、群馬県立女子大学を卒業後、専門学校、大学、財団法人、社会福祉法人の事務部門を経験。その後、病院、介護施設の人事制度構築コンサルタントとして活動。40歳のとき、人事の専門家としての“道”を再構築するため、経営大学院に入学。病院における人材・組織開発、多職種連携を研究。

現在は、医療分野、福祉分野(介護、保育、障害)の人事制度構築、人材育成プログラム開発、人材育成に関する階層別研修、組織開発研修や講演、執筆等、人事組織アドバイザー、研修講師として活動中。クライアントの要望に添った丁寧なコンサルティング、すぐに使える(活かせる)研修プログラムと講義を大切にしており、人事制度構築では、全国の病院、介護施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ500件以上を手がけている。

著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)、「医療人材・組織の育成法」(経営書院 共著)

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