ヒト・コト(人事)日記⑧~注意・指摘の仕方の転換~

最終更新日:2021年12月8日

久々の「ヒト・コト(人事)日記」のアップです。

 

6月に入って一気に気温上昇☀

先日青森県内も30度を超える暑さとなっているようですね。私が子どもの頃は扇風機で十分でしたが、今や、青森県内もエアコンがないとしんどいぐらいになってしまいました。じわじわと温暖化が生活にも影響を及ぼしていることを感じます。

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さて、先日ある病院の新入職員さんの個人面談を行いました。

 

面談を終えて思ったことは、2021年度の新人さんたちは、新型コロナ感染拡大の影響で、実習がしっかりと行えていないこともあり、また、入職後も例年にない院内の状況での社会人スタートもあり、不安いっぱいな気持ちで働いていると感じました。

 

しかし、それでもとにかく頑張ってる! ホントによく頑張っている!

その頑張りを阻む不安をちゃんと取り除くことが、社会の先輩たちの役目かと思います。

 

 ✅ 人員不足からたくさんのことを教えられていっぱいいっぱいになっている新人さん

   結果として、「自分は医療職に向いているのだろうか…」と悩んでしまったり…

 ✅ 朝起きるのと通勤がしんどくなってきた…

 ✅ 「声が小さいよ」と注意されて、ちょっとショック…

 

丁寧に面談で、新人さんたちの生の声を聴くことは、「こんなことで悩んでいるんだ、戸惑っているんだ」ということが手に取るようにわかってきます。

 

その中の1つ、「声が小さいよ」と注意されたことがショックだったという新人さん。

これは、先輩の注意・指摘の仕方を考える必要があると思います。

 

「声が小さい」という指摘は、単に「できていない」という指摘に留まっています。

例はよくないかもしれませんが、「あなたはかわいくないよ」と言っているのと同じだと思うのです。マイナス面の指摘をしていることに過ぎないのです。

 

言われた方とすると、それはショックです。

 

また、医療現場での新人さんは専門職としての技術を早く身に着けて、一人前になりたいという気持ちでいっぱいです。技術面での指摘は、「確かにまだできていない」という事実として受け入れやすいと思いますが、態度面の指摘は思いもよらない指摘でショックを受けてしまうのではないかと考えられます。

 

そうなると、どのような注意・指摘の仕方がよいのでしょうか。

 

コーチングなどでよく使われる方法だと思いますが、前向きな指摘です。

「もう少し声を大きくすると、患者さんにはっきり伝わるようになると思いますよ」

などのように、「こうするともっとよくなるよ」という指摘です。

 

「できていない」という指摘ではなく、「今を変えるとよいことが生まれる」という考え方の指摘です。

 

 

注意・指摘の仕方の転換ですね。

 

「できていない」ではなく、「こうするともっとよくなる」への転換です。

是非、ご自身の後輩さんたち、新人さんたちへの注意・指摘の仕方を振り返ってみるとよいかもしれませんね。

 

それで、新人さんたちが前向きになってくれるのであれば、価値ある転換だと思います!

 

執筆:株式会社エイトドア 代表取締役 下田静香

 

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執筆者
下田 静香

下田 静香

代表取締役社長

経営学修士(MBA)
法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科卒

青森県八戸市鮫町出身。1969年生まれ。
青森県立八戸北高校、群馬県立女子大学を卒業後、専門学校、大学、財団法人、社会福祉法人の事務部門を経験。その後、病院、介護施設の人事制度構築コンサルタントとして活動。40歳のとき、人事の専門家としての“道”を再構築するため、経営大学院に入学。病院における人材・組織開発、多職種連携を研究。

現在は、医療分野、福祉分野(介護、保育、障害)の人事制度構築、人材育成プログラム開発、人材育成に関する階層別研修、組織開発研修や講演、執筆等、人事組織アドバイザー、研修講師として活動中。クライアントの要望に添った丁寧なコンサルティング、すぐに使える(活かせる)研修プログラムと講義を大切にしており、人事制度構築では、全国の病院、介護施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ500件以上を手がけている。

著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)、「医療人材・組織の育成法」(経営書院 共著)

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