マスクをしているからこそ、気を付けたい非言語コミュニケーション
まだまだ収束が見えない新型コロナウイルス。それでも、感染防止対策をしっかりしながら、新しい生活様式に徐々に慣れつつあります。
先日のあるニュース。保育園に通う子どもたちの表情が乏しくなっているといいます。理由は、保育士がマスクをして保育をしていることだそうです。発達段階において、大人が話す口の動きを見て、それを模倣しながら、子どもたちは発達していくのだそうです。
それが、マスクをしていると、目しか見えないため、読み聞かせや食事のときに全く口元が見えないことから、子どもたちは模倣することができず、表情が乏しくなっているのではないかという見解でした。
「これまでにない」ことから、こういうところでも影響が出ているのだと興味深いニュースでした。
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同じように、大人にもマスクの影響が出ていると思います。
「非言語コミュニケーション」ということばがあります。いわゆる「目は口ほどにものをいう」です。言葉を発信しなくとも、伝わってしまうことです。今、欠かせないマスクをしているからこそ、目で多くのことが伝わってしまう状況下にあります。
目で伝わってしまうことを補完するために、声のトーンがあります。
声のトーンですと、明るく聞こえるのは音階(ドレミファソラシド)の「ソ」の音だそうです。反対に暗い感じに聞こえるのは「レ」の音だそうです。
そうなると、朝のあいさつは、お互いに「ソ」の音でしたいものです。朝のあいさつの声のトーンが、低め(「レ」の音)ですと、周囲からは「なんか具合悪そうだな」とか、「今日は機嫌が悪そうだな」という印象を持たれてしまいます。その日一日、仕事を頼みにくい、相談しにくいなど、多少なりとも支障が出かねません。
また、朝のあいさつひとつで、周囲の雰囲気を作り上げてしまうこともあります。だからこそ、明るい雰囲気、頼みやすい雰囲気、相談しやすい雰囲気を作り出すためには「ソ」の音でのあいさつの方がコミュニケーションが取りやすい職場になると思われます。
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また、マスクをしているからこそ気を付けたいことに「滑舌」があります。
マスクはフィルターになってしまいますので、声がこもってしまいます。聞きづらくて、訊き返してしまったりすることも、以前より多くなったと思います。これが度重なると、お互いにイラついてたりなどあり、雰囲気も悪くなることも。だからといって、大声で話せば通じるということではありません。まして、医療機関で大声を出すわけにはいきません。
そこで大切なのが「滑舌」なのです。言葉一つひとつをはっきりと話すことです。そうすることで、マスクを通しても結構はっきり聞こえるものです。滑舌をよくするトレーニングは、アナウンサーがするトレーニングと全く同じです。
「あえいうえおあお、かけきくけこかこ、させしすせそさそ、……」(50音すべて)。これを1日1回、声を出して言ってみることから始めてみませんか。確実に滑舌がよくなります。アナウンサーも、最初は素人ですが、このようなトレーニングに膨大な時間を費やすことでプロになっているからです。
「滑舌」はトレーニング。是非、実践してみてください。その結果が、「聞きづらい」のストレスを解消してくれると思います。
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新しい生活様式から生じる様々な支障は、今後も起こりえます。支障はそのままにするのではなく、解消する工夫が大切だと思うのです。「withコロナ」の「うまく付き合う」とは、そういうことだと思います。