インスタントラーメンは、なぜカラダに悪いといわれるのか?

最終更新日:2020年6月15日

新型コロナウイルスが猛威を振るっている昨今、保存が利く食料がとても重宝されています。その中でも、私たちにとって身近で尚且つ、低価格で購入できる食料と言えば、代表的なものとしてインスタントラーメンがあげられるのではないでしょうか。

 

インスタントラーメンは今から60年以上遡った1958年に大阪府池田市でチキンラーメンが作られたのが始まりです。お湯を入れるだけで食べることができるインスタントラーメンは魔法のラーメンと呼ばれ、すぐに大ヒットへとつながりました。

 

インスタントラーメンの消費量が最も多いのは青森県!

日本人にとって馴染み深く、切っても切れない関係のインスタントラーメンですが、日本で最も消費量が多いのは青森県だということを知っている方も多いと思います。

 

総務省が行なった調査によると、青森県の消費量はなんと全国平均の1.5倍以上。なぜ、こんなに多いのかというと雪深い青森では保存食が好まれることや、汁物の一つとして捉えられているからだと言われています。

 

インスタントラーメンに含まれているもの

インスタントラーメンはカラダに良くないと巷ではよく言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。

 

そう言われる理由としてまず、塩分の多さがあげられます。

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が2017年に発表したデータによると、食塩摂取源となっている加工食品のランキングではカップめんが1位、そしてインスタントラーメンが2位にランクインしています。

 

塩分の含有量が圧倒的に他の食品よりも多いのが、特徴の一つとなっています。

 

では、塩分が多いと私たちの体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

塩分が多い食事ばかりしていると、血液中の塩分濃度が高まり、体内に水分が多くたまります。そうすると、血液を流すためにより多くの力が必要となり、高血圧を引き起こす原因となってしまいます。

 

また、インスタントラーメンには食品添加物が多く含まれていることもカラダに悪いと言われる原因の一つです。

 

それが美味しさの秘訣でもあるのですが、これらの食品添加物や化学調味料の中には様々な病気を引き起こすものや発がん性物質が含まれていることもあります。そして怖いのが、インスタントラーメンの食品表示を見ても「着色料」「酸化防止剤」という表記がなされていて、細かい物質まで特定できないことです。

 

そして、意外と盲点なのがカップ麺の容器です。お湯を注ぐことで容器からスチレンが溶け出すことがわかっているのですが、実はこのスチレンは発がん性物質としてその安全性が指摘されている物質でもあります。

 

そのため、従来の容器から紙容器に変更するメーカーも増えてきました。

 

それから、最後に油です。インスタントラーメンを作る時に麺を油で揚げるものが多いので、その油が酸化して、過酸化脂質を作り出し、カラダに悪影響を与えます。がんや老化・動脈硬化などを引き起こす原因と言われています。

インスタントラーメンを食べるときに気をつけたいこと 

もはや、生活には欠かせない存在となっているインスタントラーメンを食べるなら、どういった点に気をつけたら良いのでしょうか。

 

最初に指摘した塩分ですが、これはスープに多く含まれているため、スープを減量することである程度は回避できると思います。

 

それから、カップ麺などはそのまま容器にお湯を入れず、一旦お鍋でゆでて、お湯を全部流して、過酸化脂質を出来るだけ減らす工夫は大事かなと思います。これだけでも随分、カラダに与える悪影響を減らせると思います。

 

さらに、インスタントラーメンは何と言っても野菜やタンパク質が不足しています。そのため、ラーメンにワカメや野菜を加える、サラダを用意するなど工夫してみると良いかもしれません。

 

青森には素晴らしい地元野菜や卵などの畜産物があります。上手に取り込みたいところです。

 

便利で保存も効くインスタントラーメンですが、やはり便利なものはカラダに良くない部分もあります。それをしっかりと理解し、上記のような点に気をつけながら美味しくいただきたいですね。

 

大事な皆さんとそのご家族のカラダを守るために、めんどくさがらずにひと手間かけて欲しいと思います。

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執筆者
青森ドクターズネット編集部

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