ヒト・コト(人事)日記⑭~新任リーダーには丁寧なフォローアップを~

最終更新日:2023年5月15日

すっかりご無沙汰しておりました。

ヒト・コト(人事)日記担当の下田です。

 

今回は、リーダーに任命されるとき・・・周りの先輩たちが何をすべきかをお伝えします。

 

新年度が始まり、新たにリーダーなどの職位を任命された方も多くいらっしゃいますね。

きっと身が引き締まる思いと不安な思いが交錯していることと思います。

そのリーダーに対して、仕事がしやすい環境を整えるために周りは何をサポートすればよいのでしょうか。

 

リーダーに任命されるとき、当事者から次にようなことを相談されるときがあります。

 

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 ✅ 「4月からリーダーです。一緒に頑張ってほしいと思っていますので、よろしくお願いし 

  ます。」と言われたものの、何を期待されているのかもわからないし、そもそも毎日の業務

  で何がリーダーの仕事なのかもよくわかっていない。

 

 ✅ リーダーという肩書きがついても、毎日の仕事は周りの職員と全く同じ仕事をしているの

  で、これでいいのか・・・と悩んでいる。

 

 ✅ 周りは、「あなたリーダーでしょ」という目で見ているようだし、リーダーの手当ももら

  っているので、何かしなければいけないと思いつつ、上司に訊くと「自分で考えて動いて」 

  としか言われない。

 

 

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 皆さんの職場でも同じことが起こっていませんか。

 もしくは、皆さんご自身がこのようなご経験はありませんか。

 

 リーダーに任命するということは、

  ○ 他のメンバーよりも優れていることがある

  ○ 「きっと今のチーム課題を解決してくれる」という期待がある

  ○ リーダーを経験して成長してほしい

  ○ 行く行くは管理職として活躍してほしいためのプロセス

 というような期待があるはずです。

 

 それであれば、尚更、リーダーに任命したときほどこそ、一般職員とリーダーとの違いを丁寧に説明する必要があるのではないでしょうか。

 

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 新たなリーダーに対して、不安を払拭して、堂々と活躍してもらうためにも次のことを先輩や上司はするべきではないでしょうか。

 

 ✅ リーダーに任命する理由を伝える

    ⇒ 期待していることや今なぜ「あなた」なのか

 ✅ リーダーになるとなったとき、何が不安かを丁寧に聴く

    ⇒ ここはしっかりと気持ちを聴きとるべき

 ✅ リーダーになったとき、着任前(3/31)と着任後(4/1)で日々の仕事で何が違うのかを伝える。

    ⇒ 例えば、朝礼では一般職だったときは、ぼんやり聞いているぐらいでもよかった

      ですが、リーダーになったら、朝礼に参加しているスタッフ全員の表情を観察し

      て、気になったことがあったら朝礼後にスタッフに声をかけて確認するなど

 ✅ 意思決定を練習させる

    ⇒ 「こういう場合、どのような指示を出す?」というような意思決定の場面の練習の

      機会をつくる

 ✅ 毎月、面談の機会をつくる

    ⇒ リーダーになって、何に困っているのかを聴きとる

 

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 昨今、リーダー等の職位に就きたくない・・・という人が増えています。

 にもかかわらず、抜擢して、それを引き受けてくれたスタッフです。だからこそ、リーダーとしての役割を実践し、成長してもらうために、そして組織を守る将来の管理職として育てていくために、これまで以上に丁寧なフォローアップが必要と思います。

 

 

 

 

 

■執筆:下田静香株式会社エイトドア代表取締役、セラピストリーダーズアカデミー編集長

法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科修了(経営学修士MBA)。医療、介護、保育、障がい者施設の人事制度構築、人材育成・組織運営等研修等や講演、執筆等で活動。

 

全国の病院、福祉施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ800件を超える。回復期リハビリテーション病棟協会、東京都社会福祉協議会、神奈川県社会福祉協議会、宮城県社会福祉協議会、香川県看護協会、長野県看護協会、青森県消防学校、八戸市消防本部他団体他で研修講師を務める。

 

著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)他。現在、「デーリー東北紙『私見創見』」にコラム執筆中。

 

 

 

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執筆者
下田 静香

下田 静香

代表取締役社長

経営学修士(MBA)
法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科卒

青森県八戸市鮫町出身。1969年生まれ。
青森県立八戸北高校、群馬県立女子大学を卒業後、専門学校、大学、財団法人、社会福祉法人の事務部門を経験。その後、病院、介護施設の人事制度構築コンサルタントとして活動。40歳のとき、人事の専門家としての“道”を再構築するため、経営大学院に入学。病院における人材・組織開発、多職種連携を研究。

現在は、医療分野、福祉分野(介護、保育、障害)の人事制度構築、人材育成プログラム開発、人材育成に関する階層別研修、組織開発研修や講演、執筆等、人事組織アドバイザー、研修講師として活動中。クライアントの要望に添った丁寧なコンサルティング、すぐに使える(活かせる)研修プログラムと講義を大切にしており、人事制度構築では、全国の病院、介護施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ500件以上を手がけている。

著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)、「医療人材・組織の育成法」(経営書院 共著)