ヒト・コト(人事)日記~「大丈夫?」というコミュニケーション〜

最終更新日:2021年10月5日

ご無沙汰なコラムアップです💦

9月末で緊急事態宣言、まん延防止が全面解除され、徐々に新たな日常が始まりましたね。

とはいえ、第6波を想定して、お仕事に生活に準備をしておかなければ…とも思っております。

 

新型コロナ感染拡大により、病院ではなかなか職員同士のコミュニケーションが取れていないというお悩みが増えていると聞きます。

筆者にも同様の相談が多くなってきました。

 

院内感染防止の視点から、昼食も会話は禁止されていますし、もちろん外食も制限されていることから、スタッフの悩みを聴いてあげられない、感染防止徹底の中での勤務に疲れているのではないかなど、不安をかかえているのでは・・・と心配との先輩たちの声です。

そういうとき、「大丈夫?」とか「何かあったらいつでも相談してね」という声かけでコミュニケーションを取り始めること、多くありませんか?

 

スタッフが心配で気にかけているように聞こえる声かけですが、自分がこのことばをかけられたらどうでしょうか?

もし自分が不安な状態だったら、この声かけでその不安は解決されるでしょうか。

 

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まずは、「大丈夫?」という声かけ。

「私はあなたのことが心配で気になっている」ということから、このことばになるのだと思います。

しかし、「大丈夫?」と先輩や上司から声をかけられて、不安な状態や相談したいことがあり、「大丈夫ではないです」と正直に答えられるスタッフはどれだけいるでしょうか。

多くのスタッフは、大丈夫ではなくても「大丈夫です」と答えてしまうのではないでしょうか。

日常業務を行っている中で、「大丈夫?」と声をかけられても、そんなに簡単に大丈夫でない状態を吐露することは難しいと思います。

 

 

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また、「いつでも相談してね」という声かけも、気を付けたいことばの1つです。

その理由は、「いつでも」が問題です。

声をかける側からすると、声をかけてくれれば、すぐに相談にのるという気持ちが満々かもしれませんが、スタッフからすると、相談事はそんなに気安くできることではないと思います。

相談するときは、それなりに悩んだ上で先輩や上司に話しに行くのではないでしょうか。

「いつでも」というと、逆に「相談があるのですが・・・」と声をかけづらいと思いませんか。

 

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では、心配だな・・・と思うスタッフに対して、どのような声かけをすればよいのでしょうか。

1つの方法ですが、いきなり「大丈夫?」とか「何かあったらいつでも相談してね」ではなく、スタッフの具体的な仕事ぶりを伝えて、その上で「不安なことや心配なこと、相談したくても相談できないことがあるなら、今聴きますよ」というような流れで話しかけてみるとよいかもしれません。

 

「○○さん(スタッフ)は、いつも患者さんの話をしっかり聴いてくれているから患者さんも安心して入院生活を送れていると思いますよ。話を聴いているからこそ、○○さんも相談したかったこととかあれば、今聴きますよ」

というような感じです。

 

スタッフの仕事ぶりを承認し、その上で心配ごとがあるかもしれないので、そこはサポートするという気持ちが伝わる可能性があります。

 

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いきなり、「大丈夫?」と言われると、何を以て「大丈夫?」と声をかけられているのかがわかりません。

上記のように具体的に声をかけることを実践してみることで、不安や心配を聴き取ることができるかもしれません。

 

 

■執筆:下田静香株式会社エイトドア代表取締役、セラピストリーダーズアカデミー編集長

 法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科修了(経営学修士MBA)。医療、介護、保育、障がい者施設の人事制度構築、人材育成・組織運営等研修等や講演、執筆等で活動。全国の病院、福祉施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ800件を超える。回復期リハビリテーション病棟協会、東京都社会福祉協議会、神奈川県社会福祉協議会、香川県看護協会、八戸市消防本部他団体他で研修講師を務める。著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)他。現在、「デーリー東北紙『私見創見』」にコラム執筆中。

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執筆者
下田 静香

下田 静香

代表取締役社長

経営学修士(MBA)
法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科卒

青森県八戸市鮫町出身。1969年生まれ。
青森県立八戸北高校、群馬県立女子大学を卒業後、専門学校、大学、財団法人、社会福祉法人の事務部門を経験。その後、病院、介護施設の人事制度構築コンサルタントとして活動。40歳のとき、人事の専門家としての“道”を再構築するため、経営大学院に入学。病院における人材・組織開発、多職種連携を研究。

現在は、医療分野、福祉分野(介護、保育、障害)の人事制度構築、人材育成プログラム開発、人材育成に関する階層別研修、組織開発研修や講演、執筆等、人事組織アドバイザー、研修講師として活動中。クライアントの要望に添った丁寧なコンサルティング、すぐに使える(活かせる)研修プログラムと講義を大切にしており、人事制度構築では、全国の病院、介護施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ500件以上を手がけている。

著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)、「医療人材・組織の育成法」(経営書院 共著)