なぜ女性は痔になりやすいのか?

最終更新日:2022年3月14日

私たちの日常生活に影響を及ぼす病気はたくさんありますが、意外と多くの人が悩まされているにも関わらず言い出しにくいものの一つに、痔があります。

 

しかし、痔というのは実は日本人の13が抱えている非常に身近な病気にも関わらず、治療されずに放っておかれるケースが多々見受けられますが、適切な治療を受けることで快適な生活を送ることができるんです。

痔には3種類ある!

一口に痔といっても、その症状から3種類に大別することができます。

 

いぼ痔(痔核)

性別を問わず、痔の中で最も多いのがいぼ痔です。その割合は約半数を占めるますが、さらに、いぼが出来る場所によって内痔核と外痔核に分けることができます。

 

外痔核は内痔核に比べると出血することは少ない一方で、痛みを感じる神経が通っている部分にいぼができるため強く痛むのが特徴です。

 

きれ痔(裂肛)

その名の通り、肛門が切れたり裂けたりすることで生じるのがきれ痔です。出血はそれほど多くはありませんが、便秘や下痢によって悪化しやすく、慢性化することも。痛みを強く感じるのもきれ痔の特徴です。

 

痔ろう

便に含まれている細菌によって膿が肛門周辺にたまり、炎症が起こって化膿した結果、痔ろうが引き起こされます。特に、免疫力が下がっているときに下痢を繰り返す場合や、傷があるときに発症しやすくなります。

痔ろうになるとかなりの痛みがあることに加えて、膿が排出されるので下着に汚れが目立つようになります。

 

女性の痔は意外と多い! 

一見、男性の病気だと思われがちな痔ですが、実は女性でも悩まされている人はたくさんいます。それは、女性のライフスタイルや体質によるところも大きいと言えるでしょう。

 

女性に痔が多い背景の一つに、ホルモンの変化があげられます。女性は男性と比べて便秘になりやすいのですが、それは黄体ホルモンが体内の水分の排出を抑えることで便がかたくなってしまうからです。排便時に大きな力が必要となることできれ痔になりやすくなります。

また、過剰なダイエットによって便秘となり、結果的に痔を引き起こすということも珍しくありません。

 

さらに、妊娠出産も女性を痔へと導いてしまう要因の一つです。

妊娠すると、どうしても胎児の成長とともに肛門付近が圧迫されてしまいますし、出産によるいきみもかなりの力が加わってしまいます。

 

そして、女性特有の原因として冷え性もあげられます。

やはり、体が冷えると腰まわりや肛門付近も冷えて血液循環が悪くなってしまいます。そうなると肛門周りもうっ血してしまうので、リスクがより高まりやすい環境になってしまうと言えるでしょう。

 

痔は恥ずかしがらずに向き合って治療を受けることで、きちんと治すことができます。無理して日常生活に支障をきたしているのであれば、これを機会に受診してみてはいかがでしょうか。

  • この記事に関するご感想・ご意見・お問い合わせなどがございましたら、ぜひご記入ください。ご記入頂いた皆様の中から毎月10名の方に編集部よりお楽しみプレゼントを送らせて頂きます。
執筆者
青森ドクターズネット編集部

青森ドクターズネット編集部

blank