第1回『人生100年時代というけれど・・・』 認知症や寝たきりにならず、人生の最後のその時まで口から物を食べたいと思っている方へ

最終更新日:2021年4月10日

いきなりですが、皆さんは「もしも何かがあった時のため」に備えをしていますか?

 

超高齢化社会に突入して「人生100年時代」」と言われていますが100歳までピンピンしている人はどれくらいの人数でしょう。日本人は長生きする国民ですが、それに伴う「長生きリスク」についても自分が元気なうちに考えておく必要があります。

 

ガンになったら高額の治療費が心配のなでガン保険に加入する、将来寝たきりになって介護が必要になった時のために民間の保険に加入する、など多くの人が「長生きリスク」について何かしらの備えをしていることと思います。

 

人間には寿命があります。この世に生まれてきた人は必ずいつか亡くなります。致死率100%なのです。人間の限りある寿命には「平均寿命」と「健康寿命」という2種類があるのをご存知ですか?

 

何歳まで生きられるか?というのが「平均寿命」で、日常生活を健康的に送れる期間が「健康寿命」です。「平均寿命」と「健康寿命」の差が大きければ大きいほど、介護や支援が必要になる期間が長くなります。

 

100歳まで長生きをしたけれど、人生の後半の数十年はベッドの上で過ごした、というのが「平均寿命」と「健康寿命」の差が大きいということなのです。

 

介護や支援が必要になってから亡くなるまでの期間は男性で約9年間、女性で約12年間と言われています。例えば、男性の平均寿命を78歳とした場合、69歳から9年間介護や支援が必要になるということです。女性の平均寿命を85歳とした場合は73歳から12年間介護や支援が必要になるということです。

 

加齢とともに身体が不自由になったり、病気で寝たきりになり、誰かの手助けや介護が必要になることは仕方がないことです。

 

しかし、できるだけ自分の意志で動ける期間を長くするために、「健康寿命を延ばす」ことは人生を楽しむために重要です。

 

 

 

『「健康寿命を延ばすため」にはどんなことに気をつけたらいいでしょうか?』

ズバリ「健康」に時間とお金を投資することです。

 

一生のうちで「もしもの時のため」「病気になってからの治療費」の金額の合計はいくらぐらいになるでしょうか?計算したことがありますか。「もしもの時のため」の貯金や保険金、病気を治すための治療費はとても大切ですが、ほんの少しだけ考え方を変えてみてはいかがでしょうか。

 

「悪くなってから治療に時間とお金をかける」から「なるべく悪くならないように健康(予防)に時間とお金をかける」ようにするのです。

 

私たちの体は自分が口に入れた食べ物と日々の生活習慣から作られています。

人生はどんな物を食べるか、どんな生活習慣で一日を過ごすかの積み重ねです。

歯科治療は生死に関わることは少ない分野ですが、「健康寿命」には大きく関係しています。

歯を失えば咬むことが出来なくなり、脳の血流が低下して認知症になりやすくなります。

 

また奥歯を失えば体のバランスが悪くなり、転倒しやすくなったり、動くのが面倒になり寝たきりになる確率が高くなります。

 

「たかが歯を1本失うこと」が後々の「人生の質」を左右するのです。

 

賢い患者になって健康寿命を延ばし、時間とお金の無駄をなくしていきましょう。

 

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コラムニスト:大澤優子

 

株式会社ケロル 代表取締役
歯科医師 

八戸市出身。岩手医科大学歯学部卒業後10年の勤務医生活を経験し、その後大澤歯科医院副院長となり現在に至る。

 

医院とスタッフのマネジメント、子育てで悩んでいた40代で個性心理學と出会い、個性心理學認定講師として一部上場企業、歯科デーラー、小児科医院などでの講演を多数行っている。

 

青森市大澤歯科医院「ママさん歯科医師Dr. YUKO」のブログで女性歯科医師としての目線で、日々の診療、働く女性として、子育てのことなどを発信中。

 

●青森市大澤歯科医院「ママさん歯科医師Dr. YUKO」のブログ

https://ameblo.jp/dr-yuko0610/

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執筆者
青森ドクターズネット編集部

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