クリニックスタッフがコロナ感染したらどうする?~コロナ禍での医療現場スタッフをどう守るか

最終更新日:2020年8月15日

こんにちは!

梅雨が明けて、日本列島が猛暑猛暑で、先日青森県内も35度超えの猛暑日を記録しました。

私が子どもの頃は扇風機で涼むことができましたが、今はそれでは熱中症になってしまうぐらいの気候になってしまいました。

 

県内の皆様、くれぐれも熱中症にお気をつけください。

 

新型コロナウイルスの感染は、次のフェーズに入ってきました。

「3蜜」を避けることは当たり前の行動となり、各都道府県で独自の対策(というよりお願い)がなされています。それでも感染拡大しているのが、家庭内感染です。

 

今年は緊急事態宣言から学校も臨時休校となり、授業数確保のために夏休みが短縮されています。

 

ある程度、お小遣いがある(バイトができる世代)学生で卒業学年は、最後の夏休みだからこそ、今しかできないことを謳歌したがっているのも事実です。

 

とはいえ、感染対策もしつつ、最後の夏休みを楽しみたい、そのバランスをきちんとできているのかというと、年代別感染者数から見ると、なかなか難しいということが若年層感染者数の増加につながっているのかと。

 

だからこそ、この世代のお子さんがいる医療現場のスタッフは、気が気ではないと思います。

自分自身の感染対策は公私ともにできていたとしても、家族がそのような環境下にあると、確実に対策ができなこともあります。

 

そのようなとき、もしスタッフが感染したとしたら…です。

 

今の日本の感染者への「目」は、

●これだけ感染対策しようということが言われている中で、感染するということは、

 ちゃんとできていなかったということではないか?

 

●子どもが感染すると、親として何をしていたのか?

など、「非難の目」にさらされてしまっていると思います。

 

先日、青森市内で”なんとか警察”のようなビラの投げ込みが全国ニュースになりました。

都内からこのような状況下で何で来るんだ、早く帰ってほしいというビラで、県内でもセンセーショナルな事態だったと察しています。

 

投げ込みした人も基礎疾患を抱えていて不安があったからこそであるかもしれませんし、この時期に帰省しなければならないからきちんと検査を受けて万全で行ったという事実もあり、どちらが悪いということではないと思うのです。

 

それぞれの地域で暮らす私たちにとって、医療現場のスタッフは、なくてはならない、安心して従事していただきたい存在の皆様です。

 

そうなると、院内で家族が感染の疑いがあるときは即、クリニックに申し出られる環境を作っておくことは大切なのだろうなと思いました。

 

申し出ると、非難・批判されるということはない、次の感染者を出さないことにつながるいいことなのだという発信を、まずは院内で作っておくことは、医療従事者を守るだけではなく、地域の医療を守ることにもつながると切に思います。

 

一人ひとりの行動が…と言われていますが、それだけではできないことの一つとして、院内で「言いやすい」、そして家庭内感染が出たときの対処の両方をシステムとして整備しておくこと、とても大切だと思いました。

 

大切なスタッフを守ることは、クリニックを守ること。

コロナだけではなく、考える機会なのかと思いました。

 

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執筆者
下田 静香

下田 静香

代表取締役社長

経営学修士(MBA)
法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科卒

青森県八戸市鮫町出身。1969年生まれ。
青森県立八戸北高校、群馬県立女子大学を卒業後、専門学校、大学、財団法人、社会福祉法人の事務部門を経験。その後、病院、介護施設の人事制度構築コンサルタントとして活動。40歳のとき、人事の専門家としての“道”を再構築するため、経営大学院に入学。病院における人材・組織開発、多職種連携を研究。

現在は、医療分野、福祉分野(介護、保育、障害)の人事制度構築、人材育成プログラム開発、人材育成に関する階層別研修、組織開発研修や講演、執筆等、人事組織アドバイザー、研修講師として活動中。クライアントの要望に添った丁寧なコンサルティング、すぐに使える(活かせる)研修プログラムと講義を大切にしており、人事制度構築では、全国の病院、介護施設で実績を積み、それに付随する評価者研修講師は延べ500件以上を手がけている。

著書に「介護施設のためのキャリアパスのつくり方、動かし方」(東京都社会福祉協議会)、「理学療法士育成OJTテキスト」(文光堂 共著)、「医療人材・組織の育成法」(経営書院 共著)