青森の短命県返上には禁煙がカギを握る!

最終更新日:2020年8月25日

平均寿命の短いことで知られている青森。

自然豊かで空気がきれい、美味しく栄養価の高い食べ物がたくさん取れる地域であるため、一見、都市部より短命県であることに違和感を覚えるかもしれません。

 

しかし、どの年代を切り取ってみても死亡率が高く、生活習慣病によるものが高い割合を占めているという特徴を抱えている地域でもあるのです。

 

その生活を覗いてみると、非常にカップラーメンを食べる文化が浸透していたり、ジュース類の購入率が全国比でみてもかなり高いことも見て取れます。塩辛いものが大好きな青森県民は、食生活の乱れに加えて、公共交通機関が都市部ほど充実していないので車移動が基本です。当然、歩く機会が少なく、運動不足にもなりがちです。

 

そして、さらに追い打ちをかけているのが高い喫煙率です。タバコは百害あって一利なしと言われますが、まさにその通り。身を以て実践しているのが青森という少し皮肉な状況が垣間見えるのです。

 

2016年に国立がん研究センターが発表した都道府県別の喫煙率を見てみると、男女ともに喫煙率が高い上位5県に青森は入っています。このほか、北海道や他の東北地方の県も上位に位置していることがわかります。

 

 

では、なぜ青森は喫煙率が高いのでしょうか。

青森は都市部と比べると、地域の結び付きが強い傾向にあります。人間関係が蜜であるため子供は大人の影響を受けやすく、親や親類、近所の大人が喫煙している姿を見て、違和感なくタバコに手を出しやすい環境にあると言っても良いでしょう。

 

また、雪に覆われて外出しにくい期間が長いため自宅滞在率が長く、自然とタバコを吸いやすい状況も喫煙率の高さに繋がっているのだと考えられます。

 

喫煙は百害あって一利なしとお伝えしましたが、実際にはどのような影響を及ぼすのでしょうか。

 

喫煙時には煙が発生しますが、この煙には4000種を超える化学物質が含まれています。そのうち、およそ200種以上が中毒性のあるニコチンや発がん性物質であるタールといった有害物質であることがわかっています。

 

そのため、煙を吸うだけで発がん性がありますし、肺の動きが悪くなるので呼吸器に影響を及ぼします。また、血管収縮作用があるため心疾患を引き起こす可能性も高まります。

 

もし、喫煙者が妊婦だった場合は被害が胎児にも及び、血液中の酸素不足によって早産や低体重児の出産に結びついてしまいます。

 

そして、さらに怖いのが、健康被害は喫煙者だけにとどまらないということです。

タバコを吸わなかったとしても、周りの喫煙によって発生する副流煙は、受動喫煙となり、喫煙者と同等以上の健康被害を引き起こしてしまうのです。冬の寒い時期を乗り越えるため、部屋の気密性が高い東北地方の住宅では、換気状態が良くないため、さらに影響を受けやすくなっていることが考えられます。

 

喫煙による健康被害は、本人だけの問題ではありません。その家族や大切な人の命を少しずつ奪うことにもつながってしまいます。

 

タバコが身近にある環境というのは、その連鎖を断ち切りにくいものですが、まずは、しっかりと喫煙することにより健康被害について認識を深め、社会全体で働きかけて行くことが、短命県返上への第一歩ではないでしょうか。

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執筆者
青森ドクターズネット編集部

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