青森美人探訪記「めんこい日記」~おやさいクレヨンの産みの親 木村尚子さん

最終更新日:2020年6月6日
株式会社mizuiro
代表取締役社長
木村尚子
さん

「自分だけの商品を生み出したい」、なおかつ「青森らしいプロダクトを作りたい」という想いからプロダクトデザインに着手。 2013年7月から「おやさいクレヨン」開発をスタート。 翌2014年3月に発売。同年9月mizuiro株式会社を設立。 地域に眠る無数の資源や、未利用資源をどう活用するかを常に考え、再利用を目的とした製品企画、商品デザインを目指す。

6月から新コーナーが追加になります。

「気になる青森美人に健康テーマでインタビューをしていく」という内容で、我々にとっても楽しい企画ですし、女性にとっても読者の皆さん自身が一層輝くためのヒントになる記事になるかと思っております。(逆に頑固おやじ特集というのも将来的にありかなと思っています)

 

「青森美人探訪記」と言いつつも、その方がどういうお人柄で、どのように生きていて、何でこのようなことやってて、はつらつとしているのかという人として本質的な部分を取り上げていきたいと思っております。

 

今回はガイアの夜明けにも出演されたこの方に突撃インタビューさせて頂きました。

 

おやさいクレヨンを開発し、全国のお母さんと子供たちから支持されている株式会社mizuiroの代表取締役社長の木村尚子さんです。

 

どんなお話が飛び出てくるのか、ぜひご覧ください!

目次

青森ではとても珍しい女性による起業で成功されていますが、なぜ起業されたのか、そのきっかけを教えてください。

家庭との両立で、自分なりのワークライフバランスを整えるためです。デザインのお仕事をしていたんですけど、どうしても不規則で、残業とか結構ありました。

 

その当時、プライベートでつらいことがあり、自分もメンタルが不安定だったし、それが子供にも伝わってしまって、毎朝泣いて学校に行きたがらないような状態でした。

 

仕事で帰宅時間が遅くて、放課後児童会にお迎えも間に合わないっていう状態なのにも関わらず、仕事しないと生活できないっていう八方塞がりな状態で、悩んで、変になりかけていたんです。

 

会社でも仕事がハードで辛いことが重なって、それで家でお仕事をしたほうが良いなと思ったので、後先考えずに辞めてMac 1台で起業したっていうのが本当のところです。

その時に起業を決断したってことは、すごく良かったことだなって、後から振り返ってみれば分かりますが、その時は大変だったのでは?

本当に地獄でした。先も見えないですし、お客さんもいないので。

なのに、いきなり起業して、フリーのデザイナーになっちゃって、来月からお給料がそれで終わっちゃうっていうような状態まで自分を追い詰めてしまいました。

 

しかし、その状況の結果、自分で営業して回るっていう行動に移ったんですけどね。

それが運よくうまくいって、翌月から収入を上げることが出来たのです。

 

今考えると決断して良かったと思いますが、会社を辞めて10日ぐらいはそれは本当に恐怖でした。

 

自分が起業するっていうのは、人生の中で考えたこともなくて、結果的にそうなっちゃっただけなので。親にも心配するので一か月言わないでおきました。

 

でも、そのおかげで家にてお仕事をすることになり、娘が帰ってきても迎えられるようになりました。そして、少し心に余裕も生まれました。

 

その心の余裕から、土日だけお店屋さんの真似事を始めました。

 

浪岡に廃校になった小学校があって、そこをアートスペースとして蘇らせたプロジェクトがあったのです。いい感じの自然の中のちっちゃい廃校で、作家さん達が、そこをアトリエにして制作活動をしたりしていて、そこに入居させてもらって、土日だけ小さい雑貨店、文房具店を開いたのです。

 

そこで売るためのオリジナルの商品を作りたいなと思って、何か考えようって思ったのがスタートでした。

 

それがきっかけで、「おやさいクレヨン」に結びついていきました。

 

廃校になった小学校で、いろんなアート展も開催されていて、全国の藍染作家さんの作品を集めて展示する企画がありました。

 

それを見た時に、天然由来の色に感動して、藍染のインクとかを作りたいなと思いました。

それから藍のインクから発想し、例えばトマトの色とか、そういう横展開もしようって思って、様々な人にそのアイデアを話した訳です。そして、それに反応してくれたのが6次化支援の担当の方でした。

 

その方が「そのアイデアが面白いと思うから、補助金とか活用したら」というアドバイスをくれて、そこから商品化の構想実現がスタートしたのです。

この経営されている「mizuiro」という会社ですが、「おやさいクレヨン」の開発、販売という事業内容の他にどんなことをされていますか?

事業内容はデザイン業ですね。

 

ホームページ作成とか、最近はイラストレーションの動画作成や動画編集を少し始めたりとか色々と取り組んでいます。また、広報誌や看板を作ることもあります。

 

クライアントとしては飲食店が多いのと、あとは官公庁、第三セクターのようなところですね。

 

おやさいクレヨンでいろんな賞を取って、様々なメディアに出ておられるし、ガイアの夜明けに出演されていたと記憶しておりますが、その辺りでエピソードがあれば教えてください。

メディア対応は全部大変です。

過去3年間、毎月何かしらの撮影とか、取材とか、Web、新聞、ラジオ、テレビ…あらゆるものが、毎月何かしら取材があります。その度に農家さんのところへ行ったり、名古屋の工場に行ったり、東京で打ち合わせがあったりと大忙しです。

 

また、手間もかかることもさることながら、私自身、あがり症なので、それで毎回困っています。

 

テレビとかに出たいと思われている人からは想像つかないと思うのですが、基本的に目立ちたがりで出ている訳ではないからです。

 

あくまでも事業を広報するためだけだと思ってやっているということです。本来は別にそういうテレビに出たいとか、そういうことを目指してたわけでもないですので。

 

しかし、例えばパートさんに作業の様子を撮りたいって言っても、「私はちょっと…」とか、そういうパターンがほとんどなので、代わりに自分が出るしかないということです。

 

うちの娘もTVに出てとお願いされて、「お母さん作ったクレヨンどうなの?」とか、そういうことを求められることがありました。

 

一回だけ出てもらったことがあって、その時に娘が率直な意見を言ったのですが、それがテレビ的には意図するストーリーではなかったことがありました。

 

娘もあまり写りたがらない性格なので、こうやって言えと大人から指示されたというのが相当ショックだったみたいで…それ以来テレビは拒否です(笑)

 

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オフィスでの木村さんの様子

木村さんは本当にいつもはつらつとしているイメージがあるんですが、健康に気を配られてることとかありますか。

朝夕に犬の散歩をしているので、1日平均するとま7000歩ぐらい歩いています。

目標としては10000歩を目指して歩いてる事ですね。

 

早歩きとかではないので、ダイエット効果はあまりないのかもしれないんですけど。現在、コロナの影響で在宅ワークが週3回になりました。

 

そうなるとますます運動しなくなるので、なるべくそうやって外に出て歩くのは、朝夕やるようにして、仕事が忙しくてもやっています。もちろん、雨や吹雪でも散歩に出ます。

 

今は大体朝は公園に行くんですけど、海沿いの公園が多いです。平日の朝って本当に空いていて、気持ち良いです。

 

スマホですけど、そこでいろんな植物とか、鳥とかの写真撮ったりしています。会社行く前にそういうことが出来る青持って、いいところだなと思っています。東京じゃ絶対できない働き方だなと思っています。

 

こういうことが毎朝ゆっくりとできるというのが、精神衛生的にも良いですね。

日々のいろんなストレスを感じた時に、何かご自身で、こういうふうに解消してますとかっていうことがあったら教えて欲しいんですけど。

最近は家にいる時間が増えて、お菓子を作ったりとか、パンを焼いたりにはまっています。

 

作る一つ一つの工程が楽しいっていうか、出来上がった時の喜びですね。それを娘とか、遊びに来たお友達に振る舞ってる時とかすごい楽しいです。

 

物を作るのが何であっても好きで、ミシンをちょうどコロナになる直前に買っていて、コロナになってから家に居るようになったんで、バッグを作ったり、マスクを作ったりとか、そういうのも楽しいです。

 

あとは今、家の中の充実を楽しんでいます。

 

花の器ごと持って行くと、すごく綺麗に豪華にアレンジしてくれます。そういう生活の中でストレスを発散して、家にいる時間を充実させています。

 

あとは、最近料理も好きです。自家製のピザとか、本格的に叉焼を作ったりしています。日々、こういうことをして楽しんでいます。

 

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コロナ対策として木村さんが何か特別にやられた事ってありますか。

会社の仕事としてはすごい早い段階でテレワークにしました。

 

例えばウェブショップの発送とかも、今までは毎日やって明日には届くっていうのが当たり前っていうような感じだったんですけど、コロナが出始めて即行で週に2回だけに減らしてしまいました。

 

パートさん達の出勤も一人一人交代にして、なるべく重ならないようにしました。それの延長で、会社では絶対マスクするとか、そういうハウスルールを色々と細かく決めました。

今後、青森でも起業したいっていう人が徐々に増えてくると思うんですけれど、そういう人にアドバイスがあったらお願い致します。

起業というと最初は何をしたらいいかわからないという人が多いと思いますが、閃いたらすぐにちょっとしたアクションを1つ起こすことが大事です。

 

これが何になるんだろうって思うようなことでも、やってみると、さざ波が一つ立つように、その波の波紋がどんどん広がっていくっていうことが必ずあるので、最初のアクション一つをためらわないで、まずは起こしてみるって事しかないかなと思っています。

 

もちろん計画するとか、まずビジネスマーケットとかを調査するとかも大事ですが、卓上、机上での理論ばかりでは形にならないと思うので。

 

もちろん綿密な計画とかそういうことに加えて、一つのアクションを起こすっていうことを恐れないでやってみたほうが良いのかなって思います。

今お仕事の中で、そのデザインの力で、青森を盛り上げていくことをされてると思うのですが、今後、何か青森でこんなことをやっていこうというビジョンがあったら教えてください。

今はコロナなので当分無理かもしれないですが、青森の農家さんで、例えば農家体験をしてもらうようなツアーと「おやさいクレヨン」を結びつけたいなと思っています。

 

例えば、うちで使っている材料を生産している農家さんのところに行って、クレヨンに使われてる野菜を収穫したり、何かお手伝いをして、ご飯をみんなで作って、次の日に実際クレヨンで風景を書いてとか、そういうツーリズムですね。

 

それを首都圏の方とかに向けて、パッケージ化できればいいなと思っています。

食育と農業体験とクレヨンを使うっていうようなことを実際にできるっていうのが良いかなと思っています。

青森県内の美しさと健康を求める女性に何か一言あったらお願いします。

年齢はみんな平等にとるので、そこは贖えないんですけど、一つ、絶対休みの日でも化粧をするとか、とりあえず何をしなくても、朝は頑張って顔は作ります。

 

髪の手入れとかそのままにしないことが大事だと思います。女性は歳を重ねれば重ねるほど、自分に時間をかけてあげるっていうことが大切だと思っています。

 

また、Youtubeで動画トレーニングとかはやるとかは部屋内で出来るので、今のご時世には適しているのかなと思います。あとは美味しいご飯を食べるっていうことは最高の美容なのかなと思います。

 

 

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<まとめ>

美人&ヘルスケアテーマの記事がインタビューしているうちになかなか男前な内容になっていくのが面白かった今回の取材でした。

 

木村さんというとテレビや雑誌に出て、バリバリの起業家タイプかと思ったら、実際は内気な心優しいお母さんで、「やむにやまれず、頑張ってきたらこうなった」というのは意外と知らない人も多いのではないかと思いました。

 

でも、納得できないことはきちんと向かい合う姿勢が今の木村さんの成功に結び付いている訳で、場所は関係なく、成功する人は実現させていくことを教えて頂きました。

 

自分で事業を継続的に行っていくためには精神的にも身体的にもコントロールし、ハッピーな状態に自分を維持することの重要性も知ることが出来ました。

 

木村さん、ご多忙な中、取材に応じて頂き、ありがとうございました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 

インタビュー:池上文尋

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