今回のめんこい日記は八戸在住の株式会社リモートストーリーズ 代表取締役の田中美華(タナカミカ)氏にインタビューをさせて頂きました。
主婦でありながら、ZOOMなどを活用し、オンライン秘書や学会サポートなどを提供する会社を経営されています。日本中・世界中にいる約40人の方々と連携して、ビジネスを展開されています。2020年末に刊行した著書「Zoomマスター養成講座 改訂版」はベストセラーとのこと。
子育てをしながら、今の時代に合った働き方を見せてくれている田中さんの今までの経緯と現状、今後のことを詳しく聞いてみました。
目次
- 大学は早稲田大学に行かれていたとのことですが、選択された国際教養学部では、どのような勉強をされていたのでしょうか。
- 英語に取り組みたいという気持ちがあったのでしょうか。
- 大学生活はいかがでしたか。
- 社会人になってからはスタートアップの会社に入られたそうですが、いかがでしたか。
- その後は、すぐ起業されたのでしょうか。
- 起業時は、どのような活動をされていたのでしょうか。
- 子育てしながら精力的にお仕事をされていますが、両立されるための工夫があれば教えてください。
- 青森に移住してきたのは、子育てのためという理由が大きいのでしょうか。
- 青森に移住する話を聞いた時、旦那さんはどのような反応だったのでしょうか。
- 事業内容について教えてください。
- オンラインのzoomサポートは、企業側が心配されてのことでしょうか。
- スタッフの質の担保やクレーム対応などはどうされているのでしょうか。
- 事業が安定してくると社会的意義も出てくると思うのですが、その辺りはいかがでしょうか。
- 今後のビジョンについてお聞かせください。
- 健康や美容面で気をつけていることはありますか。
- 読者の方へのメッセージをお願いします。
大学は早稲田大学に行かれていたとのことですが、選択された国際教養学部では、どのような勉強をされていたのでしょうか。
専門性はなく、広く浅くという感じではありましたが、ほぼすべての授業が英語で行われていましたので、外国人や帰国子女の学生と共に学べたのはとても良い経験でした。また、一年留学が必須でしたので、そこに惹かれて進学しました。
英語に取り組みたいという気持ちがあったのでしょうか。
そうですね。英語が好きだったのと、国際交流や多文化共生等に興味があり、学びたいと思っていました。
大学生活はいかがでしたか。
大学はとても楽しく、留学させていただいたことも良かったですし、自分が何をしたいのか考える四年間だったと思います。よく遊びましたし。
社会人になってからはスタートアップの会社に入られたそうですが、いかがでしたか。
大学卒業後、学習塾等の経営を行っている会社に約3年間勤めました。立ち上げに関わっていた先輩に誘っていただきました。
何でもやらせてもらえたのですごく良い経験でした。スタートアップ退職後は個人事業で英語講師をしたのですが、その時の経験がとても生きています。チラシ配りなども躊躇しなかったですし、そういう意味では良かったかなと思いました。もちろん、辛かったこともありましたけど。
新人の時に研修を受けたこともなく、全て実践で学ぶ形だったのが大変ではありましたが、根性はつきましたね。本当に修行の日々でした。
その後は、すぐ起業されたのでしょうか。
もう会社員は無理だと思いまして。最初の会社がスタートアップでそれ以外の常識を知らなかったので、これだけ働かねばならないのだったらもう個人事業でやるしかないと思ってしまいました。24で結婚して、25で子供が生まれて待機児童だったこともあり、物理的にも会社勤めは厳しい状態でした。
子供に関しては、ずっと欲しいと思っていました。年齢が上がるにつれて妊娠できる確率が下がることはわかっていたので、早めに産みたかったですね。
早く産んだおかげで、上の子が二十歳になっても私はまだ45歳です。まだまだ、第一線で働けますし、そもそも自分が起業するなんて考えていませんでしたので、出産は良いきっかけになりました。
起業時は、どのような活動をされていたのでしょうか。
最初はお客さんのご自宅に行ったり、カフェで家庭教師のように英語を教えていました。また、翻訳の仕事をしてもいました。
まだ子供が小さく、熱が出たなどで予定を変えなくてはいけないことが立て続けにあった時、厳しさを感じました。そんな時、オンラインがあると教えてもらったことが今の形態の始まりになります。
子育てしながら精力的にお仕事をされていますが、両立されるための工夫があれば教えてください。
両立はできていないと思いますし、私はどちらかというと仕事の方に傾いている生活を送っています。ただ、今は夫がサポートしてくれていますし、元々、子供を私だけで育てることは無理だと思い、青森に移住してきたこともあって、母も色々と手を貸してくれています。
青森に移住してきたのは、子育てのためという理由が大きいのでしょうか。
そうですね。子育てが一番です。
もう一つは今後、仕事を続けていくことを考えた時、子供をきちんと見てくれる人がいないと無理だと思ったことが理由です。やはり、周りの女性経営者を見渡した時に、親のサポートを受けられている方が多数いらっしゃったことが大きいですね。
青森に移住する話を聞いた時、旦那さんはどのような反応だったのでしょうか。
最初は私と子供だけ移住してきました。
そして、3年くらいは東京で夫が一人暮らしの状態だったのですが、それを2年くらいかけて説得していたところ、ある日突然、「俺行くよ」と先に夫が決めてくれた感じですね。
事業内容について教えてください。
今はオンライン上のスタッフが40数名いるのですが、その人たちに企業のお仕事をマッチングするのが私の大きな仕事になっています。中でも、zoomサポートの仕事は月に100本くらい行っていて、分量としては一番多いですね。
あとは、オンライン秘書のような役割をマッチングすることもしていて、それも大きな割合を占めています。
オンラインのzoomサポートは、企業側が心配されてのことでしょうか。
そうですね。最近は法人だけではなく学会サポートも増えてきていています。法人であれば、自分たちでサポート業務をされることもあるのですが、学会だと年配の先生の対応をしないといけないということでサポートに呼ばれることもあります。
学会の場合、同時にzoomを5、6アカウント使うことになり特殊な事務的業務も発生するので、そこを担える弊社サポートが好評で、新しく「学会プラン」も作りました。
スタッフの質の担保やクレーム対応などはどうされているのでしょうか。
今、スタッフの9割ほどが女性で、尚且つ、ほとんどがお母さんたちになります。
質の担保という部分に関しては、それなりに失敗もしています。
2018年頃、初めて複数名の人たちを雇いました。
元々、お母さんたちの支援をしたかったので、そういう方たちを雇ったのですが、社会人経験があまりない人たちをマッチングしてしまったことで、期待値に応えきれなかったという経験がありました。
また、それだけではなく、結構な人数の女性スタッフの方々をお断りするという経験もしまして、自分が未熟ゆえにそのようになってしまったのが申し訳なかったです。その時期を振り返ると今も辛い気持ちになります。
その後は、事前に研修を行い、こちらの用意したテストに合格した人だけが仕事に就けるフローにしています。
事業が安定してくると社会的意義も出てくると思うのですが、その辺りはいかがでしょうか。
私が取り組んでいきたいのは、社会からこぼれ落ちそうな人たちのサポートです。その第一弾が、お母さんたちです。自分と境遇の近い方たちですね。
ただ、支援対象はそこだけではないと思っているので、徐々に増やしていければ良いと思っています。
今後のビジョンについてお聞かせください。
私の短期的な目標としては、今いるスタッフが十分に働けて、より楽しい環境にすることです。
そして、その輪が広がっていくことで、社会で普通に働き、社会的にも経済的にも恵まれた人が増えるだろうと思っています。
私自身、何かを大きく変えたいという志はなく、身の回りを幸せにしていきたいという感じですね。
拠点に関しては現在、八戸が中心ですが、海外にも住んでみたいので今後は色々と検討していきたいですね。
健康や美容面で気をつけていることはありますか。
水を飲むことですね。あとは、1日15分ほどYouTubeで「ダイエット」「ダンス」などを検索して運動をしています。
また、朝は早起きをして1日をオーガナイズしてから始めるようにもしています。
物事に関しては、できるだけポジティブに捉えるようにしています。悩んだから答えが出るというものでもないので、とりあえずやってみてから考えようというスタンスです。
読者の方へのメッセージをお願いします。
移住して5年目になるのですが、青森に貢献したいと考え自分にできることを日々模索しておりますので、これからもよろしくお願いします。
まとめ
青森県にいると賃金も上がらないし、仕事してもやりがいないとか、起業しても潰れる可能性高いと思われている方が多い中、このようにオンラインで地域や距離関係なくビジネスを展開し、社会に貢献されている会社があることをぜひ知って頂きたいと思いました。
30代前半で子育てをしながら、難易度の高い仕事をこなしておられる田中さんを見ていると青森女性のポテンシャルを感じますし、今後が楽しみです。
田中さん、お忙しい中インタビューに積極的に答えて頂き、ありがとうございました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
関連サイト
リモートストーリーズ